わたしたちの思い
私たちは、ジャム作りを通して地域食文化のさらなる発展に取組み、笑顔があふれる元気で持続可能な地域社会の実現を目指しています。
さらに私たちの取組みが、地域の皆様の活力向上につながるよう以下の3つの思いを大切にして日々努力して参ります。
健康と幸せを
追求する
私たちは、安心で安全な農産物を使用し、お客様はもとより関係者全員の健康と幸福感の向上を目指します。
地域食文化の発展に貢献する
私たちは、AIを活用して美味しさを探求する技術を確立し、地域食文化の発展に貢献する組織を目指します。
環境に
配慮する
私たちは、地球温暖化を抑制するために、太陽光発電を導入し、加工所のエネルギー源として活用します。
具体的な取り組み
私たちは、これらの思いを実現するために、以下の具体的な取り組みを行っています。
- 健康に優しい農産物の使用
- 農薬や化学肥料を極力使用しない栽培
- 規格外の農産物も積極的に使用
- AIによる美味しさの追求
- AIを活用した食味分析・レシピ開発
- 太陽光発電の導入
- 太陽光発電で、加工所の消費電力量以上のエネルギーを確保
(カーボンニュートラルの実現)
- 太陽光発電で、加工所の消費電力量以上のエネルギーを確保
私たちの未来
GorRyoDonがオープンした2023年の暑さは記録的なものでした。科学者らの意見は、主に化石燃料の使用が原因との内容で一致しています。
持続可能な食文化を未来に届けるためには、食生活と環境の関係を考える必要があり、食品ロスの低減、持続可能な食品の選択などを進めなければなりません。
私たちの取り組みは、これを実践するものであると考えています。
私たちの取組みは、地域の皆様の笑顔と元気につながるものと信じ、これからも努力して行きます。
STORY
生まれ育った集落のいま
臼杵市は、その美しい自然とアットホームな雰囲気で、毎年の「住みたい田舎暮らしベストランキング」で常に高評価を獲得し、UターンやIターンの移住者が多く足を運んでいます。しかしながら、他の都市同様に人口減少と少子高齢化の進行に直面しています。臼杵市都市計画マスタープランによれば、「人口減少により、臼杵市内の住宅地では空き家や未利用地が増加し、特に臼杵市街地周辺では『都市のスポンジ化』が進行しています。」とのことです。
私が住む集落は臼杵市の端に位置し、農業が主力の産業です。人口減少が深刻なエリアではありますが、地元愛の強い住民が多くいます。福岡県から毎週実家に戻り、農作業に従事する人や、定年後に農業法人を設立し甘藷栽培を始めたUターン者もいます。最近はコロナの影響で中止していますが、秋のお祭りでは近隣の集落と協力して棒術を奉納し、神楽を捧げて氏神様に豊かな収穫への感謝の意を表しています。住人たちの絆は深く、地域社会の一体感が築かれています。
農地活用の検討とSDGs
それでもなお、集落の戸数や人口は減少し、耕作放棄地が増え続けています。さらに、肥料代や農機具の価格が急上昇していますが、一方で農産物価格は横ばいを保っています。このような厳しい状況の中で、集落がますます疲弊していくのを防ぐためには、何か変革が必要ですが、私はただただ焦るばかりの状況にありました。
そうした状況下で、国連が提唱したSDGs(持続可能な開発目標:すべての人々にとってよりよい、より持続可能な未来を築くための青写真)が、未来への方針を決めるための大きな指針となりました。SDGsは私に、地域の課題に対処し、持続可能な変革を促進するための方向性を提示してくれました。これを活用して、集落全体が新たな展望に向かって進むことができるかもしれないと考えました。(定年退職後の2022年にはSDGsの本質をより深く理解したいと思い『環境社会検定※』を受験して無事合格。)
※環境社会検定:環境問題に関する知識を身につける民間試験。
ジャム製造6次産業の実現
自然エネルギーの活用と近隣の方との協力
SDGsを参考に、地域の課題に立ち向かうために、私たちは農産物を栽培し、加工して販売する6次産業化に取り組むことを決断しました。6次産業化にはさまざまなメリットがあります。
例えば、収穫物に付加価値を加えることができること。
近隣の農家と連携して規格外の農産物を有効活用できること。
価格設定が自由にできること。
賞味期限を延ばすことができること。
農作業だけでなく加工作業でも雇用を生み出すことが挙げられます。
そこで、2019年に、10品種のブルーベリーと5品種のりんごの栽培を開始しました。そして果実が収穫できるタイミングでジャムの加工所を建てることを目標にしました。しかし、一般的なジャム作りの工程では、加熱に化石燃料を使用しているためCO2を排出し、地球環境に悪影響を与えています。これでは果実栽培を工夫していても、持続可能な未来に向けた取り組みとは言えません。
そのため、太陽光発電を活用してオール電化設備でジャムの加工を行うことを追加の目標としました。ジャム加工用のIHクッカーは3相200Vを必要とするため、太陽光発電の電力を九州電力に売電し、3相200Vに変換したものを購入することで、環境に優しいプロセスを確立しました。
さらに、ジャムの製造条件は近隣の自称ジャム作り名人の試食結果をAIなどのデジタル技術で解析することにしました。人の感性をデジタル技術で可視化し、美味しさを追求するために、実験計画法に基づいて作ったジャムを多くの方に試食してもらい、評点付けを行い、10000を超える組み合わせから最適な条件をデジタル技術で見つけ出しました。これにより、持続可能なジャム製造プロセスと高品質な商品の創出を実現し、地域の振興に寄与していきます。
集える場所をつくりたい
GoRyoDonは、事務専用のスペースは設けていませんが、地域の人々の集まる場として集会スペースを提供しています。この集会スペースの設置には以下の3つの目的があります。
- ケアが必要な同居家族の勤務支援:
ケアが必要な家族と同伴で出勤してもらい、勤務中は集会スペースにケア家族の親しい人を呼んで一緒に過ごして頂きます。 - AIの学習増加のためのジャム評価者の集結:
ワイワイ、ガヤガヤと会話しながら試食評価をして頂きます。 - 災害時の避難場所としての利用:
太陽光発電をライフラインとして活用します。
これらの目的を達成するために、GoRyoDonは集会スペースを設置し、地域コミュニティの発展と安全確保に貢献しています。集まる人々が異なる目的で交流し、共に支え合いながら、地域全体がより豊かで安心な場所となることを目指しています。